Glossary

仕立てには様々な専門用語がございます。

用語解説

■原料の基礎知識のワンポイント
(株)日装 日本洋装新聞より抜粋

ビキューナ

南米ペルー、エクアドル南部、ボリビア北部に生息するラクダ科の動物。わずか一頭から150gしか採れない黄金の毛と称され、希少原料の中でも極めて価値の高さを誇っている。繊度は10.8ミクロンから13.5ミクロンの極細。ソフトで弾力性に富み、軽くて暖かい。

モヘア

アンゴラ山羊の毛から採取される繊維をいう。原産は南アフリカ、米テキサス、トルコ、レソートランド、オーストラリア、ニュージーランド、アルゼンチンなど。モヘアの中でも特に高級感の強いキッドモヘアは、希少価値が高い。品質は光沢感に富み、吸湿性も豊か。日本の市場に最適な特性を兼ね揃え、高級感に勝った原料として、高級服地では絶対的な人気を保っている。

アルパカ

ペルー、ボリビアのアンデスの麓の高地で飼育されているラクダ科の動物。繊度は若い間は23ミクロン。ウールとモヘアの両方の特性を備え、なめらかで強度、保温力に優れ絹状の光沢もある。毛色は白、ブラウン、グレーなど。他の繊維にはない天然色の豊かさを有しているのが特色である。

ニュージーランドメリノ

羊の多くはサフスアイランドハイカントリー、カンタベリーブレインに集中。柔らかさと細さ、純粋さ、力強さを有し、ニュージーランドウール産業の量からみると5%、価格で13%を占める希少価値の高い自然繊維。繊度は16~23ミクロンで、高級服地の差別化素材に貴重な役割を果たしている。

カシミア

原産は中国、モンゴル、チベット、北部インド、イラン、イラクなど。繊度は15ミクロン前後。一頭から120g前後の最良質の毛が採取され、一着のコート地で 約20頭分を必要とする希少性。ビキューナと同様にソフトな風合いや暖かさは独特。プレステージ高い人気素材となっている。

グァナコ

南アメリカ南部パタゴニア地方一帯に生息するラクダ科の動物。ビキューナがキングと呼ばれるなら、グァナコはクィーンと呼ばれる希少原料。繊度は15ミクロンの細さ。ビキューナと同じく風合いはソフトで保温力も抜群。

英国羊毛

その種類は40種から50種とバラエティ。英国特有の自然環境で生息する英国羊毛の品質は、弾力性と耐久性に優れ、服地のほか各種の商品に使用。日本市場でも英国羊毛公社を設け、普及に努めている。

ラムウール

世界最高品質羊毛で知られるメリノ種の子羊の毛。特にタスマニア産の16ミクロンから22ミクロンが知られる。このラムウールには室内で飼育されるシャーリーウールも含まれ、繊度は16ミクロンから18ミクロンの細さ。希少性は極めて高い。

パシュミナ

ヒマラヤ山脈やチベット高原など寒冷な高地に生息するカプラ・ハーカスいう小型の山羊の毛。
カシミアよりも細い12ミクロンから14ミクロンの極細で、柔らかな風合いは独特。
約200年前より高級品として知られ、ビクトリア女王がショールを愛用して評判になる。

キャメル

原産地は中央アジアのアルタイ山脈とタムリ河との間にある砂漠と推定。産毛量は全羊毛のわずか0.14%にすぎない。保温力に優れているため、主に寒いヨーロッパでの使用が多い。スポーツウェアや毛布のほか下着では最高の素材とされている。

スーパー表示 IWTO基準

使用羊毛の繊度に合わせて国際羊毛機構すなわちIWTOが定義をまとめ、ザ・ウールマーク・カンパニーが、その管理、運用を一任されています。現在、スーパー表示はIWTO規格で統一されています。スーパー表示はウールの原毛の太さを表すもので、数値が大きいから必ずしも高品質・高級素材とは限りません。
その原毛をどのように撚りをかけたか、縦糸・緯糸にどう使用したか、どのように織り上げたかによって、出来上がった服地の善し悪しは決まります。良くさわったり、もんだりして下さい。信用のおける経験豊富なスタッフに生地の特徴や、特質をじっくり聞いてみることが良いでしょう。聞いたことのないメーカーのSuper150’sより、歴史のあるミル(織元メーカー)のSuper100’sの方が、ずっと良い品質の場合が多々あります。スーパー表示ばかりにあまり惑わされることなく、じっくりと服地を選んで下さい。
SUPER 80’S-19.5ミクロン 90’S-19.0 100’S-18.5 110’S-18.0 120’S-17.5 130’S-17.0 140’S-16.5
150’S-16.0 160’S-15.5 170’S-15.0 180’S-14.5 190’S-14.0 200’S-13.5 210’S-13.0